本を読んでも、映画を見ても面白くない、どう楽しんだら良い?

一番記憶に古い娯楽はゲームだった。小学生から高校生ぐらいまではゲームが好きでお小遣いを貯めては年1本の頻度でゲームを買っていた。当時はスマホもなく、娯楽といえば任天堂のゲームだけだった。ただあまりにも次々にやりたいゲームがし発売されてやりたくてたまらなかったけど買えるわけでもなく、常に我慢するしかなくてただひたすら耐えるだけの日々だった。そんなとき解決したのが、なにかの2chのまとめだったかで見た「ゲームはただ電子データを書き換えているだけの作業」というコメントだった。なんとなくその言葉が自分の琴線に触れてしっくりきてから割りと我慢が苦痛にならなくなった。大学生になってバイトを初めてある程度、自由にお金を使えるようになってからもゲームは買うことはほとんどしなかった。なにか趣味を見つけようと思って本も映画を見はじめたりしてみたものの、1日経ったらどんな内容か忘れてしまう忘れっぽさが原因で以降は、本を読む気になることがなかった。ときどきテレビでスポットライトがあたる新作の本を見て面白そうだなと気になっても思ってもどうせ忘れるし、で一切本の世界に踏み込むことができなくなってしまった。それからはyoutube、現在はtiktokと気になったものを数十分で簡単に消費できるメディアが登場してきたこともありそれなりに暇することはなくなった。ただ、どうしても「なんか見たことある」「良くは覚えていないけど知ってる」ような内容が増えていき、かと言って難解な分野や興味のない分野に足を踏み入れるほどの忍耐力と好奇心もなく、日々が流れていくだけの状態になっている。忘れやすいがゆえにストックしていきたい、損をしたくない気持ちが働いてしまって新しいことに挑戦できなくなってしまっている。どんなコンテンツも自分には積み重なっていかないから面白くない。でも見知ったようなコンテンツが増えてきたので思考を自由に遊びたいのに深く考えられないから嫌になる。見知らぬ誰かの思考を知りたい。自分にとっての新発見がしたい。でもどうせ忘れてしまう。そんな損得勘定が働く...いや単なる怠惰なだけだろ。